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楽しみながらムダをなくす。
「フードロス削減」につながる商品を買おう
「わかる、えらぶ、エシカル」特集(12)

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「エシカル消費」という言葉を知っていますか? エシカル消費とは、人や社会、環境に配慮した消費のことで、誰にでもできる社会貢献のアクションとして、注目されています。

本特集では前回(全9回)の特集の続編として、約6カ月にわたりエシカル消費のおすすめ11テーマを解説していきます。第12回は、「フードロス」について詳しく解説します!

フードロス とは食べられるはずの食べ物が捨てられてしまうこと

フードロス とは食べられるはずの食べ物が捨てられてしまうこと

「フードロス (Food Loss)」とは、本来食べられるはずの食べ物が捨てられてしまうことを意味し、日本の省庁では「食品ロス」、英語圏では「Food loss and waste(フードロス アンド ウェイスト)」と言われています。

日本では毎年600万トンを超えるフードロスが発生しています。これは国民1人あたりに換算すると1日約132グラム、毎日お茶わん1杯分の食べ物を捨てていることになります。その内訳をみると、事業系が約328万トン、家庭系が284万トンと約半分ずつ排出されています。

これらを金額にしてみると、外食産業とスーパーマーケットから発生するフードロスは年間7,000億円以上で(*1)、家庭の場合は4人家族で年間約6万円、つまり月に5,000円ものお金を捨てていると推計されています(*2)。フードロスは経済的にも損失が大きいと言えます。

なぜこれほどにも多くのフードロスが発生するのでしょうか。どのようなものが廃棄されるのかもう少し詳しく見ていきましょう。

フードロス とは

事業者から出るフードロスには、規格外の品や返品された食材、売れ残り、商品の入れ替え、容器包装の破損などさまざまな要因があります。もう一方の家庭から出るフードロスは、野菜などの皮を分厚くむいて捨ててしまう「過剰除去」が55%、「食べ残し」が22%、そして賞味期限・消費期限切れによる「直接廃棄」が18%を占めています(*3)

わたしたちは非常に多くの食料を廃棄していますが、日本国内で消費される食料のうち、国産のものが占める割合(食料自給率)はカロリーベースで約38%(*4)しかありません。

視点を広げてみると、2020年現在、世界の人口は77億人ですが、栄養不足になっている人口は約8億人にものぼります(*5)。一方で、世界全体のフードロスは年間約13億トン(*6)もあり、生産された食料の約3分の1が捨てられています。

このように、多くの人が食べ物を必要としているにもかかわらず、食べ物に恵まれた人はその食べ物を捨ててしまっています。

こうした状況を受け、日本でも2019年に「食品ロス削減推進法」が制定され、さらに2030年までに食品ロスを半減する目標を掲げ、国や自治体、事業者や消費者が一体となった取り組みがはじまっています。(*7)

また、フードロスの削減は世界でも取り組まれていて、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標である「SDGs(持続可能な開発目標)」のなかでも、目標12「つくる責任 つかう責任」という項目の重要な柱となっています。

フードロス削減につながる商品を選ぶことはなぜエシカル?

なぜフードロス削減につながる商品を選ぶことがエシカルなのかを考えてみましょう。

(1)資源を節約することができる
食べ物をつくり、運び、売るためには水やエネルギーなど多くの資源を使います。まだ食べることができる状態の食べ物を捨てるということは、生産や加工、運搬に使った貴重な資源を無駄にしていることを意味します。さらに、ごみになってしまった食べ物を処理する際にも、運んだり燃やしたりするエネルギーが必要なため、廃棄物を減らすことで資源の使用を抑えることができるのです。


(2)気候変動対策に貢献できる
フードロスのような資源の無駄遣いは、世界的に問題となっている気候変動ともつながっています。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によると、二酸化炭素など地球を暖めるはたらきを持つ「温室効果ガス」の排出量のうち、フードロスに由来するものは全体の10%にものぼるとされています(*8)

このように、フードロスを減らすことは資源の無駄を減らし、気候変動をはじめとする環境問題の深刻化を緩和することにつながります。

(3)家計や生活の手助けになり得る
多くの食品会社は、買われる量以上の食品をつくり、売れ残った分は捨てています。つまり、食品の価格には、売れ残って捨てられる食品の製造や廃棄コストも上乗せされているのです。フードロスを削減することで食品を生産する量が最適化されると、不要なコストを上乗せする必要がなくなるので、価格を安くすることが可能になります。

最近では、フードロスを出さない売り方、作り方によって労働時間も減らせるといった事例も生まれつつあります(*9)。フードロスの削減が働き方改革につながる可能性もあるなんて驚きですね。

家庭でも、生産や流通の現場でも、どうすればフードロスが減らせるかみんなで知恵を絞り、実行していくことが大切なのではないでしょうか。

国内外のフードロス削減につながる商品

続いて、国内外のフードロス削減につながる商品や取り組みをご紹介します。

食品ロスをビールで解決。廃棄野菜からできるクラフトビール(外部サイト)

食品ロスをビールで解決。廃棄野菜からできるクラフトビール(外部サイト)

コロナウイルス感染症の影響により、飲食店は休業し、学校の給食もなくなるなど多くの食材が行き場をなくし、廃棄されています。そんな中、日本のブルワリー、「JUNGLE BREWERY」がコロナ禍で余ってしまった北海道小豆を使ってクラフトビールをつくりました。小豆、ホップ、5種類のモルトを使ったこだわりのアンバーエールで濃厚な麦芽の香りがするさわやかな甘みのビールです。

食品ロス減らす規格外野菜スムージー「Clean Smoothie」(外部サイト)

食品ロス減らす規格外野菜スムージー「Clean Smoothie」(外部サイト)

規格外野菜や余剰野菜を使った、株式会社LIFULLの法人向けスムージー提供サービス「Clean Smoothie(クリーンスムージー)」。形の悪さや納期遅れを理由に廃棄せざるを得ない野菜や果物をスムージーにして毎月2回オフィスに届けています。農業分野の廃棄は世界で年間9億9千800万トン。その主な原因は「規格外」であることです。廃棄野菜を減らすと同時に従業員の健康維持にも役立つ取り組みです。

どれがおすすめ? 国内の食品ロスがもらえるアプリまとめ(外部サイト)

どれがおすすめ? 国内の食品ロスがもらえるアプリまとめ(外部サイト)

近年、飲食店や小売店で余ってしまった食品を購入できるアプリが次々と誕生しています。その内容はご飯ものからパン類、スイーツまで幅広く、美味しい食べ物が通常より低価格で食べることができる魅力もあります。フードロスが削減でき、売り手にも買い手にも嬉しい「三方良し」を実現するアプリ。ぜひ一度利用してみてはいかがでしょうか?

クリエイティビティで食品ロスを解決。廃棄食材を使ったレストラン(外部サイト)

クリエイティビティで食品ロスを解決。廃棄食材を使ったレストラン(外部サイト)

スーパーや生産者から余剰食品を仕入れ、一流シェフが提供するオランダのレストラン「Instock」。これは、食品廃棄に悩むスーパーの元スタッフによって立ち上がりました。廃棄予定の食材は仕入れ価格が通常よりも安いこともあり、一流シェフが振る舞う料理をリーズナブルな価格で食べられるため人気を集めています。

身近な果物で食品ロスへの気付きを。茶色いバナナを救うZ世代(外部サイト)

身近な果物で食品ロスへの気付きを。茶色いバナナを救うZ世代(外部サイト)

皮が茶色く変色してしまったバナナを「大人のバナナ」と名付け、食品ロスへの関心を高める取り組みをしている現役大学生の3人組。大人のバナナを使ってケーキをつくったり、大人なバナナのアクセサリーをつくったりとつい捨ててしまいがちな状態のバナナに価値をつけ、明るく楽しく普及啓発を行っています。

では、フードロス削減つながる商品のポイントは何でしょうか。

フードロス削減につながる商品を選ぶポイント

フードロス削減につながる商品を選ぶポイント

(1)規格外品、余剰品を使った商品を選ぶ
曲がったきゅうりなど、規格外の野菜や果物は、見た目が少し違っても味は変わらないので、こうした商品を選ぶこともフードロス削減につながります。また、作りすぎや規格外の食材を使用した加工品が販売されていることがあります。特に2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により売れずに余ってしまったものが多く、生産者の応援もかねて安く販売されているものも見かけました。新たなフードロスを発生させない範囲で積極的に利用したいですね。


(2)賞味期限・消費期限間近のものを選ぶ
最近では、スーパーやコンビニエンスストアでも賞味期限・消費期限間近のものを割引で販売したり、ポイントをつけたりすることによって、できる限り売り切る工夫がされるようになってきました。陳列された商品は、無条件に賞味期限が長いものに手を伸ばすのではなく、使いきれる場合は期限が近いものを選んでみてはいかがでしょうか。他にも、今回ご紹介したようなレスキューアプリなども活用しながら、廃棄されそうな食品をおいしく「レスキュー」するのもフードロスの削減になります。


(3)家庭でのフードロス削減に役立つモノを使う
家庭でのフードロス削減に役立つアイテムもあります。たとえば、余った食材を冷蔵庫にしまう時、中身が見えないとつい食べ忘れてしまい腐る原因になることもありますよね。その解決策として、透明の容器を利用したり、中に何が入っているかをマスキングテープなどで書いたりと少し工夫をすることで忘れずに使い切ることができます。

冷蔵庫の中にどんな食材がどれだけあるのかを把握しているだけでも、買いすぎやうっかり腐らせるといったことを防ぐことができます。買い方や保存方法、作り方などさまざまな工夫を通して楽しくフードロス削減に取り組んでいきましょう。

次回は「伝統工芸」について解説します。お楽しみに!

*1 みずほ総合研究所 みずほインサイト(2019年8月1日) 、図表 5 外食産業やスーパーにおける食品ロス発生金額の推計より参考数値として
*2 京都市の試算
*3 農林水産省「食品ロス統計調査・世帯調査(平成26年度)」
*4 2019年度 農林水産省調べ(カロリーベース)
*5 栄養不足人口とは1日2200kcalを摂取できない人口のこと。国連食糧農業機関(FAO)「the STATE OF FOOD SECURITY AND NUTRITION IN THE WORLD(2018)」
*6 国連食糧農業機関(FAO)調べ(2011)
*7 2000年比
*8 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)「⼟地関係特別報告書」(2019年8⽉公表)。2010年から2016年の間による。
*9 捨てない・働かない・旅するパン屋は愛溢れる自然体 夫婦で年商2500万円 薪の石釜で焼く国産小麦パン

記事提供

IDEAS FOR GOOD(外部サイト)

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IDEAS FOR GOODは、社会を「もっと」よくするアイデアを集めたウェブサイトです。世界を大きく変える可能性を秘めた最先端のテクノロジーから、人々の心を動かす広告やデザインにいたるまで、世界中に散らばるアイデアをあなたに届けます。



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