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エルマの読みもの

断面の過半数が蜜!?
絶滅の危機を乗り越えた
蜜たっぷりのリンゴの秘密

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<center>断面の過半数が蜜!?<br>絶滅の危機を乗り越えた<br>蜜たっぷりのリンゴの秘密</center>の写真

秋も深まるこの季節、リンゴがおいしい旬を迎え、スーパー等の店頭でもいろいろな種類が並びます。


さて、皆さんは、そのなかでも断面には蜜がたっぷり詰まり、断面の7~8割を蜜が占めることもあるリンゴをご存じでしょうか?


またそんなに凄いリンゴが、かつて一般市場では評価されず消滅の危機に瀕(ひん)していたというのです。


今回は、ドラマチックな奇跡の復活を遂げた、蜜いっぱいのリンゴの秘密に迫ります。

絶滅の危機を乗り越えたリンゴ

このリンゴの名前は「こみつ」

旧津軽石川農協(現在のJA津軽みらい石川基幹支店)が2007年に登録商標としたブランド名で、そもそもの品種名は「高徳(こうとく)」と言います。

さてこの「高徳」、1985年に品種登録されましたが、当時はリンゴといえば「サンふじ」のような、赤色が美しいものがイメージされており、「見た目の良さ=おいしさ」という価値観がありました。

一方でこの「高徳」はこの「サンふじ」の半分くらいのサイズしかない小玉であり、色合いなどの品質にばらつきがあり一般市場では、「見た目が悪い! 小さすぎる! 出来損ないのリンゴだ!」と全くの不評だったのです。

さらには追い打ちをかけるかのように、品種の切り替えが奨励され、評価されず消滅の危機に追いやられていきました。

しかし、このリンゴには、ある著しい特徴があり、究極的と言えるほどに極めた結果、消費者の心を掴み、絶滅の危機から復活することになるのです。

さてその特徴とは何なのでしょうか?

消費者の心を揺さぶった唯一無二の特徴とは?

その特徴とは、外側の見た目ではなく中身にありました。

通常のリンゴに比べはるかに蜜の入りが多く、多い個体で7~8割に達することもあるリンゴだったのです。

また香りも強く、とてもジューシー。

「この素晴らしいリンゴをもっと知ってもらいたい」

このリンゴの生産者はその可能性、才能を信じました。

得意なところをどんどん伸ばし中身を徹底的に磨きあげるという愛情と信頼が究極の蜜入りリンゴへ育て上げることになりました。

通常であれば、色づけのために葉摘みを行うところそれをやめ、たっぷり葉を茂らせ、めいっぱい光合成を行わせるよう促します。

その結果、光合成でできた栄養がどんどん貯めこまれ、果肉にたっぷりと蜜が入っていきます。

そしてじっくりと落果の頃まで樹上で完熟させてから収穫します。この収穫したものをきわめて厳しい基準で選果し、リンゴの糖度は12~15度と言われる中、糖度14度以上をクリアしたものが「こみつ」となったわけです。

もっとも、葉摘みを行わないために、葉の陰になった果皮は赤くなりません。そのため、果皮にはどうしても色ムラが発生します。

しかし、断面はたっぷりの蜜を湛(たた)えており、切ったときの驚きと感動はとても大きなものです。

そういった特徴が徐々に消費者の心をギュッと掴んできたわけです。

実は蜜だけじゃない! 何が人を魅了してしまうのか?

さて、ここまでのストーリーで蜜のことを取り上げてきていますが、実は蜜自体は甘くありません。

実際、欧米では傷みやすくなる生理障害として嫌われてさえいます。一方、アジア圏では「蜜入りりんごは甘くておいしい」と認知されています。

なぜ蜜入りリンゴは甘くておいしいのか?

この理由が長年の謎でしたが、農研機構が小川香料株式会社と青森県産業技術センターりんご研究所が共同で行った研究でついに判明したわけです。

それは、蜜入りリンゴ「ふじ」・「こみつ」に香気成分として多く含まれるエチルエステル類が、りんごの風味をよくするために重要な成分であることが解明されました。

これまで果物の「おいしさ」は、主に糖度で評価されてきました。ですが、箱を開けた瞬間、誰もが魅了されるあの「香り」もおいしさへの大きな役割を担っているのです。

(参照(外部リンク):2016年3月農研機構プレスリリース「蜜入りりんごのおいしさは香りにあり」

視覚・嗅覚・味覚を魅了する「こみつ」

いかがでしたか?

果肉のほとんどが蜜になるリンゴ「こみつ」初めて目にする人は皆一様に驚きます。
生産者の努力と愛情を感じる素晴らしいリンゴです。
贈り物にすれば、きっと贈られた方も感動されるはず。

初めての方も、過去に召し上がった方も今年の「こみつ」をお楽しみください。

どこにでもあるものより、なかなかないもの。
太陽の香りがしたり、人の手の温度を感じる。
大事に生まれたものは、大事にしたくなるものです。
そうだ。こだわりは、ごちそうなんだと思う。
もっと知ってほしいもの、あなたに届けたいもの、見つけました。
好きって、エールなのかもしれません。