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米どころ、いい牛が育つ

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米どころ、いい牛が育つの写真

全国の牛が集まる審査会でチャンピオンに輝く農家がいるなど、「福島牛」には知られざる魅力があります。全国的な知名度はまだ低いですが、肉質の評価は高まっています。どんな育て方をしているのか、ベテラン畜産農家を訪ねました。

受賞歴多数の農家

トロフィーの写真
県中央部の大玉村。日本百名山でもある安達太良山が村のシンボルで、山から広がる台地では、稲作など農牧畜が盛んです。国道4号線を一本入ると美しい田園風景が広がり、村はNPO法人「日本で最も美しい村」連合に加盟しています。田んぼの一角に、鈴木廣直さんの農場があります。

ところ狭しとならぶトロフィーや盾。7月の全農肉牛枝肉共励会では最高賞の名誉賞を受賞しました。他でも受賞多数の鈴木さんは、福島県を代表する農家です。
約50年の稲の写真
鈴木さん宅の応接間でひときわ目につくのが、壁にずらりとかかる「わら」。
「就農以来、その年の稲を保管してきました」と鈴木さん。米づくりと同時に肉牛作りも始めて今年で48年。豊作で長さが長かったり、冷害で短かったり。半世紀の稲の出来が一目でわかります。

稲わらは、牛のえさとしてたくさん使われます。したがって稲は肉牛と密接に関係しています。鈴木さんいわく「わらは肉質に大きく影響する。米がいいところは、いい牛が育つ」。安達太良山の清水が流れる大玉村周辺は、全国有数の米どころ。そんな地域で育つ稲わらを、牛はたっぷり食べています。
牛の写真
鈴木さんの牛舎は、思ったより暗い状態でした。「安眠のために暗くていいんです。エサの量も案外少ない。八分目でいい」。A5ランクの肉を多く排出していますが、エサが少なめでも無駄な脂が少なく、通常より立派な体格と肉質の牛に仕上げています。

活況な牛のせり

せりの前の写真
鈴木さんが牛の多くを購入するのは、隣町の本宮市にある福島県家畜市場。訪れた11月7日には、子牛のせりが行われました。

牛が到着すると、早くも市場の熱気は最高潮に。せり前の時間にも関わらず、多くの人が牛の状態を入念にチェック。他県ナンバーの車やトラックも多く、福島の子牛の注目度がわかります。
牛のせりの写真
「名誉賞受賞」の垂れ幕が大々的に掲げられる中、せりは10時に始まりました。この日は約400頭が参加。それぞれが注目した牛をせり落としていました。

「福島牛」の名が全国に知れ渡ったのは1998年。全国肉用牛枝肉共励会で名誉賞に輝いたのがきっかけです。その後もさまざまな賞を受賞しましたが、2011年の東日本大震災と原発事故で「福島牛」の生産基盤と信頼が大きく崩れました。消費者の安心と信頼を取り戻すため、飼養状況の検査、牛肉の全頭モニタリング検査を行っています。

鈴木さんは当時、福島肉牛振興協議会会長として、事故対応に奔走しました。畜産物トレーサビリティ支援システムにより、1頭毎に生産履歴証明書を発行しています。
座右の銘の写真
鈴木さんの座右の銘は、「地に足をつけ、汗を流し、自分なりの夢を信じて生きる」。

鈴木さんはじめ福島の農家が手塩にかけて育てた「福島牛」は、色が鮮やかで、肉質は柔らくてまろやかな味。鈴木さんは「いつもレタスと一緒にしゃぶしゃぶで食べる」といいます。
福島牛の写真
良質の霜降りをもつ福島牛。農家が心をこめて育てた「牛肉の傑作」です。

【関連サイト】
「ふくしまプライド。体感キャンペーン」ふくしまストアページ
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