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エルマの読みもの

おいしすぎて「身の程知らず」!?
皇室にも献上される柿の秘密

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<center>おいしすぎて「身の程知らず」!?<br>皇室にも献上される柿の秘密</center>の写真

あざやかなオレンジ色をした秋の味覚で、かの正岡子規の句や猿蟹(カニ)合戦などで有名な果物の「柿」。

代表的な品種の富有柿(ふゆうがき)や次郎柿(じろうがき)などは、街中のお店でもよく見かけることでしょう。

品種は世界に1,000種近くあると言われ、その食感はカリッとしたものからトロリととろけるものまで、さまざまな柿が楽しめます。

そんな柿の中に、福島県で栽培されている「身不知(みしらず)柿」と言われるものがあるのを皆さんはご存知でしょうか?

身の程知らずな柿と読めるこの柿、なんと皇室にも献上されるというのです。

今回は、この何ともびっくりな名をもつ柿の秘密にせまります。

戦国時代からの歴史を持つ柿

この「みしらず柿」は別名「西念寺柿」と呼ばれ、その歴史は古く約500年前の戦国時代。

福島県二本松市小浜を支配していた大内氏が、西念寺の住職を中国に派遣しました。

その住職が柿の苗木を中国から持ち帰り栽培したことが発祥と言われています。その後、大内氏が滅亡し、会津に逃れた際に持ち込まれたと言われています。

実はポジティブ! 「身不知」の名前の由来

それにしても驚く名前ですよね。なぜこの身の程知らずとも見える名前がついているのでしょうか?
この名前の由来には諸説あり、3つの説があげられています。

1つ目の説は、枝が折れそうなほどに多くの大粒の実をつけること(身の程知らずな柿)
2つ目の説は、この柿を時の将軍に献上したところ、「未だかかるおいしい柿を知らず(これほどおいしい柿は初めて食べた)」と大いにほめたたえられたから。
3つ目の説は、あまりにおいしいので我が身も考えずに食べすぎてしまう柿だから。

つまり、どの説もとてもポジティブな意味からこの名がついたようなのです。

皇室への献上、福島を代表する柿へ

ではいつからこの柿はこの皇室献上品となったのでしょうか?

それは昭和3年、会津藩ゆかりの松平勢津子様と秩父宮様のご結婚されたことがきっかけでした。

くしくも新政府軍と旧幕府勢力および奥羽越列藩同盟が戦った戊辰(ぼしん)戦争から60年の年。かつて「朝敵(ちょうてき)」の汚名を受け、苦しい時代を生き抜いてきた会津の人々の心を明るく照らすニュースでした。

この時のお祝いとして、天皇家・各宮家に柿を献上したのが始まりというわけです。

この献上は現在も続き、福島県知事が献上するという形で、毎年献上されています。もはや福島県を代表する柿と言っても過言ではないでしょう。

トロッ! ジワッ! 身の程知らずなおいしさは海外にも

「みしらず柿」は、見た目は少し丸みがあり、果肉はどちらかと言えば柔らか。

サクサクした感じではなく少しとろみのあるなめらかな舌触りです。

このとろけるような食感と濃厚な甘みが特徴で、多くの人を魅了しました。

近年ではこのおいしさからタイやマレーシアの東南アジアに輸出されるようになっています。つまり、日本にのみ留まることを知らず、海外でも喜ばれる柿になったのです。

特に今年2019年は、収穫前の大雨の影響で一部にへたが割れる被害が出てしまうという苦境に立たされてしまいました。しかしそれを乗り越え、今年も海外への発送式を無事に行うことができました。

その様子は、地元のテレビなどでも報道され、日本のおいしいものを世界に届けたいという思いをのせ、「みしらず柿」は遥かかなたの海の向こうへと旅立っていきました。
いかがでしたか?

海外にまでその名を響かせている身の程知らずなおいしさを持つみしらず柿、いつの日か「見ないことを知らず」な柿になることもあるかもしれませんね!




取材した生産組合の紹介

生産者
北御山生産組合の山内さん

渋抜きに炭酸ガスではなく、伝統的な焼酎による渋抜きを行い続けている北御山生産組合。焼酎による渋抜きは炭酸ガスより長い時間がかかり、かつ痛みが出やすくなる欠点があるが、トロリとかつ絶妙な滑らかさを出すためにあえてこの方法を守り続けているという。

どこにでもあるものより、なかなかないもの。
太陽の香りがしたり、人の手の温度を感じる。
大事に生まれたものは、大事にしたくなるものです。
そうだ。こだわりは、ごちそうなんだと思う。
もっと知ってほしいもの、あなたに届けたいもの、見つけました。
好きって、エールなのかもしれません。