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エルマの読みもの

家でこそ食べるべき!
プリップリの車海老
その魅力と食べ方

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<center>家でこそ食べるべき!<br>プリップリの車海老<br>その魅力と食べ方</center>の写真

豊洲市場「住民」の井上です。


2004年以来、市場の新参者として過ごさせてもらっています。
世界中から人と食品が集まる市場の面白さと、私が日々どのように過ごしているかをお伝えしていきたいと思います。


市場で仕事をしていて魚の価格を知るようになると、いざ料理屋に行ったときに「高け~~~」と、思ってはいけない事を思ってしまう事があります(ごめんなさい)。


ましてや産地市場にいくと、「10kg位の箱で300円」というような魚もあったりして、料理や食材と価格のバランスについて疑問を抱くようになります。


技術によっておいしさが格段に変わるものや、別の味になるものには料理や味付けが必要ですが、もともとの食材がおいし過ぎて、それらが入り込む余地を感じないものが世の中にはあると思っています。


その1つが「車海老」です。


「あぁ、車海老知ってる~」とみなさん言うでしょう。しかし、みなさんが普段食べているエビは、あるいは定食屋のエビフライの中のエビは、車海老ではございません。残念ながら。


しかし、どこか車海老を彷彿(ほうふつ)とさせるあのエビたちは何かというと、「クルマエビ科」に属する、いわば親戚です。「人類ヒト科」でいうところのオラウータンと人間位の近さがあります。


「なら、それでいいじゃん」と思わないでください。人類に知能で勝てるオラウータンがいないように、クルマエビ科の中で「車海老」に勝てるエビはいません。別格のうまさ、それが車海老です。

まずは押さえていて欲しい、エビの4大派閥

まず、食材としてのエビについて、どんなものがあるか簡単に全体像をお話します。
日本のエビ好きの派閥には、「車海老派・伊勢海老派・ボタン海老派・サクラエビ派」の4つがあります。

これは私が勝手にそう思っているだけで、「いや、シャコが一番」だとか「ガスエビ最高」という方もいるでしょうが、全部語るときりがないので、少数派の話は申し訳ないのですが、また後日にさせていただきます。

この4つを知っておけば、エビのおいしさとは何なのか、骨子を押さえる事ができます。
「伊勢海老」の最大の魅力は見た目のゴージャスさです。

「結婚式で食べたけど味が思いだせない」という方もいるのではないかと思いますが、見た目だけでなく、その身も大変美味で、甘くプリッとした身は「生でも火を通しても」おいしいです。

産地は千葉と三重が中心になっています。
生で食べるなら、「ボタン海老」です。

ボタンエビは「タラバエビ科」に属し、その中には甘エビも含まれます。この科のエビすべて「甘くてねっとり」で、寿司(すし)にも合います。

ボタンエビは火を通すとイマイチおいしくないので、「生食」がおすすめ。また、獲れたてよりも、1日から2日置いた方が、甘味が増します。
「サクラエビ」は、釜揚げでそのまま食べてもおいしいですが、かき揚げなどの「具」にした時や、「汁物」に入れた時に力を出します。

エビは殻からもうま味が出るので、身が薄いサクラエビは、殻が他の食材をおいしくさせているのですね。

この3つの派閥に、一大派閥「車海老」が加わります。

車海老は前述のとおり、「クルマエビ科」のバナメイエビやブラックタイガーもあり、その分派も加わる事でこの派閥は巨大で圧倒的な勢力になります。

車海老科のエビは、「火を通した時」に真価を発揮し、生では味わえなかった甘味とうま味が格段に増すという特徴があります。

だけど、車海老なんて家で食べたことがない!

「そんなにおいしいのに、なぜ食卓に並ばないのだ?」

そう思われる方もいるのではないかと思います。もちろん、食材の価格が輸入のエビに比べたら高価なので、食卓に上りにくいのは事実です。

しかし、私は別の理由が本質であると思っています。それが、「鮮度」の問題です。

車海老は、基本的には天ぷら屋か寿司屋が使うものです。特に寿司屋で並ぶ車海老を思い出していただくと、きれいな紅白をした身が浮かんでくると思います。あの色は、鮮度が良い車海老じゃないと出ないのです。

エビは死ぬと体液が酸化して黒くなってしまいます。あの美しい紅白の車海老が、墨が付いたような、いかにも失敗作のような見た目になってしまいます。
また、食感も柔らかくなりますし、臭いも出ます。さらに、うま味も薄くなる(私には差がわからない程度ですが)ので、料理人は「活き」を好みます。

ただ、実際は鮮度の良い車海老を上手に冷凍した車海老は大変おいしいです。しかし、料理屋に行くお客は、いくらおいしくとも冷凍のエビだと満足しないものなので、「活きの車海老」一択になります。

となると、市場には「活き」の車海老しか並びません。

同じものをスーパーや魚屋さんの店頭に並べようと思うと、生きているので水槽が必要になりますが、さすがにそれはちょっと難しい。これが「車海老が小売りされない」1つ目の理由です。

さらに、エビはエビチリ・エビフライ・炒め物と、濃い味で調理されることが多いので、ソースの味が強すぎて、中のエビそのもののおいしさまで感じられない。それなら、「そこそこのエビでいいじゃないか」という話になります。これが2つ目の理由です。

この2つにより、養殖が中心のエビにもかかわらず(伊勢海老、ボタンエビ、サクラエビはほとんどが天然モノ)、スーパーや魚屋さんには並ばないという現象が起きてしまっている、と思うのです。

味付けなんていらない! 家でこそ食べて欲しい車海老

スーパーや魚屋さんでは「活き」を維持することが難しいために、車海老は扱いにくい。

ですが、「産地直送」ができる「ネット通販」なら、活きたまま直送できるので、その価値を伝えられ、家庭でも受け入れられるのではないか。さらに言うと、私は、「車海老は、家で食べるのが一番いい食材」だと思っています。なぜか?

車海老は料理人しか使わないものの、「味付けがいらないほど美味」なエビです。矛盾するようなのですが、本来料理人が扱うまでもない、誰でもおいしく食べる事ができる、ポテンシャルが高い食材なのです。

おいしい「生のみかん」にいくら手を加えても、それを超えるスイーツを作るのは難しいのに似ていると思っています。(でも、いちごはショートケーキの方が好き(個人的意見))

車海老は特にさばく技術が必要なわけでも、特別な下処理がいる訳でもありません。難しい調理技術がいらないのです。これがどんなにおいしくとも、タイやヒラメは、自分でさばかなくてはいけません。

素人がタイやヒラメをさばくと、どうしても身が傷んでしまったり、臭みが残ってしまったりするのですが、車海老にはその心配がなく、素人でも簡単においしく食べる事ができる、本当に、本当に数少ない食材なのです。

「いい感じ」に火を通す、たったこれだけやればいい

車海老を料理する上で最大のポイントは、「火を通し過ぎない」。これだけです。
それもそんなに難しい事ではなく、エビフライでカリカリにしなければいい。その程度です。つまり、誰でもできます。

私は酒蒸しにしています。フライパンに水を張り沸騰させて、その上に海老が入ったお皿をのせ酒を適当にふる(塩はいれません)。途中で1回くらい混ぜて、全体が赤くなったら完成です。

鮮度のいいものが手に入ったら生で食べたってかまわないのですから、「まだ中は生かもしれないな」というところで火を通すのを止めてください。それだけです。

料理人でもないのに偉そうな事は言えませんが、素人料理は「火を通しすぎず、変な味つけをしない」この点を注意すれば、おいしくできると思っています。

「水島シェフのロジカルクッキング」という本があるのですが、「素材の味を楽しむ料理」は、この本がおススメです。この本によると「強火は使わない」のがコツなのだそうですが、実際にやってみてもそうだと思います。

車海老は、私が市場に来てから最も購入する頻度が高くなったものです。一度この味を知ると、もう「やめられない、止まらない」状態です。

車海老はぜひ、ネット通販で取り寄せて、ご家庭でお試しになってみてください。

商品の情報はこちら!

車海老
【豊洲市場直送】国産 活・養殖車海老500g

1尾が60gはあろうかという大サイズの車海老。鮮度の良い海老を食べれば、ブリっとした噛み応え、透き通った味わい。まさに本来のエビの魅力に出会えます。

どこにでもあるものより、なかなかないもの。
太陽の香りがしたり、人の手の温度を感じる。
大事に生まれたものは、大事にしたくなるものです。
そうだ。こだわりは、ごちそうなんだと思う。
もっと知ってほしいもの、あなたに届けたいもの、見つけました。
好きって、エールなのかもしれません。