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田舎暮らしを選んだ有機農家が語る
「生物多様性を守る」意味

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田舎暮らしを選んだ有機農家が語る<br>「生物多様性を守る」意味の写真

有機野菜を作ることは、小さな虫や微生物など生物が住みやすい環境(ビオトープ)を作ることにもなります。完全な原自然ではありませんが、いわゆる生物多様性が人によって維持されている空間を作ることになります。有機農業は、「食」を支えているだけでなく、里山・川の自然環境を守ることにもつながっています。

大分県の有機農家 深瀬さんご夫婦は、育てている野菜だけでなく、畑に住む虫など、全ての生き物に優しい目で語りかけています。その優しさが、野菜の味にもあらわれ、おいしく、たくましい有機野菜として、人々に共感されています。

生物多様性だからできる持続可能な農業

生物多様性だからできる持続可能な農業

「元気な有機野菜を作れば、害虫も少なく、天敵も程よくおり、生物にとっても豊かな空間となるのです。もちろんアブラムシもいればテントウムシもいて、クモやカエルもたくさん。
土のなかには、いろいろな微生物やミミズやワラジムシも普通にいます。
麦を収穫する時には、カヤネズミの巣を発見できたり(逃げてしまうのでなかなか見れませんが、とってもかわいいです)、まれにキジなどの鳥の卵と巣も見かけることもあります。
花を咲かせれば、ミツバチやハナアブの音にあふれ、そして実(種)を結びます」

と、生物多様性を実際の体験を通して話す深瀬さん。

かぶをかじる深瀬さん

有機栽培の畑から収穫したカブは、農薬も化学肥料も全くない健康な土の中で育っているので、土を落として、そのまま食べても大丈夫。その味は自然の甘みをたくわえ、ジューシーで格別なおいしさ。生き物として「おいしい」と感じるのは人も虫も同じなのかもしれません。

農村、里地里山、自然環境が直面している問題

レンゲ畑

今、畑や田んぼ、里地里山にいた身近な虫や鳥などの生き物が減少していると言われます。チョウチョやカエルも多くの種類がいましたが、在来の種類は特に減少傾向にあります。
かつて、あたりまえに目にしたドジョウやタガメ、ホタル、日本ミツバチなど身近な種はかなり希少なものとなってしまいました。

豊かな山里

環境省が2016年に結果報告した『生物多様性及び生態系サービスの総合評価報告書』では、農地生態系の規模・質と、生息する種の個体数・分布、農作物・家畜の多様性ともに、大幅な損失傾向にあることがわかっています。 また、農林水産省は『生物多様性戦略』を提案し、理解や実際の取り組みの促進を図っています。このように、関連省庁はさまざま調査や取り組みをしていますが、そのさらなる連携が望まれるのと、進捗(しんちょく)はゆっくりだといえます。

田んぼ

深瀬さんの有機の田んぼには、オタマジャクシやホウネンエビ、ゲンゴロウ、タガメの仲間など、いろいろな水生昆虫がいます。それらをついばみにサギや野生のカモも来たりします。慣行農法の田畑にはそれらが全くいないというわけではありませんが、やはり有機の畑の方がとても多いのです。そして、その豊かな田畑にエサを求めて、イノシシや鹿が出てきたりします。これらの生き物は、環境の開発や山林の荒廃によって、すみかを追われ、食べ物がなくなり、人里に出るようになってしまったというのも原因といわれます。

田んぼ

「田舎に人が減り、山林や田畑の荒廃は進んでいます。人手不足による機械化や大規模化、薬剤の使用は必須なのが、一般的な農家の現状です。
しかし、これからの未来に、子どもたちにどのような環境を残していきたいかといえば、生物や暮らしが豊かで、いろいろな世代が楽しく暮らせる地域です。
私たちが安全な作物を作る基盤にも、やはり人々の環境への配慮、エコな暮らしは大事だなぁと常々感じます」

と、深瀬さんは語ります。

深瀬さんご夫婦と畑

「これからの世代が豊かな地域、田舎で暮らしてみたいと思ってもらえるように、地域で楽しく有機農業を“生業 なりわい”としてゆくことは、私達の使命かなぁと思ってます」

と語ってくれた深瀬さん。
豊かな田畑、里山を守っていく意識と活動が、持続可能な環境を守っていくうえで、とても大事な課題です。


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農園てとてさんの有機野菜セット
農園てとてさんの「有機野菜セット」

旬の有機野菜が盛りだくさん入った野菜セットです。このページで紹介した干し野菜も季節によって、入ることも。また、ジャムなどの手づくりの加工品も楽しみのひとつです。届いてからのお楽しみ。さらに、めずらしい野菜には、使い方やレシピのメモが同封されているのも人気です。

生産者紹介

農園てとて 深瀬 隆治さん、雅子さん

深瀬さん

大分県 由布市の山間部で、無農薬、無化学肥料、無除草剤の環境に負荷をかけない、次世代に続く有機農業に取り組んでいます。ご夫婦ともに大学の農学部で学び、南房総市(旧三芳村)で有機農業の研修後、九州で農地を探し、2000年に新規就農。豊富な知識と経験で多品目の有機野菜、米、麦などを栽培しています。固定種、在来種の野菜、種にこだわっています。有機JAS認証農家。古民家を再生し、民泊の受け入れもしています。

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どこにでもあるものより、なかなかないもの。
太陽の香りがしたり、人の手の温度を感じる。
大事に生まれたものは、大事にしたくなるものです。
そうだ。こだわりは、ごちそうなんだと思う。
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好きって、エールなのかもしれません。